【TED】何が幸せな人生を決めるのか、幸福についての最も長期にわたる研究から学ぶ。
[記事編集履歴:2021年6月29日最終更新、2021年2月5日更新]
価値のあるアイデアを世に広めていくこと(Ideas Worth Spreading)を使命としているTED*1。
TEDが公式にお勧めしている25個の最も人気の動画を収録したPlaylistがありますので、これを一つずつ観ていっています。
今日の動画は、『What Makes A Good Life? Lessons From The Longest Study On Happiness』)。
ハーバード大学医学部教授Robert Waldinger氏による2015年のスピーチ。
75年にも渡る、そして現在も続いている、幸福と健康の維持のために何が必要なのかを探る大規模な調査研究(724人の男性を、75年間追跡調査。対象男性が10代で始まった調査は、現在では90代。そしてその子供達の代も参加している)の4代目責任者であるRobert氏。
同氏によれば、人間を幸福かつ健康にするのは、富でも名声でも無我夢中で働くことでもなく、良い人間関係に尽きるといいます。
詳細はぜひ動画を観て頂ければと思いますが(12分程度で、とてもわかりやすい英語です)、要すれば研究でわかったことは以下。
第一に、家族、友達、コミュニティとよくつながっている人程、幸せで身体的に健康で、つながりの少ない人より長生きすること。
第二に、重要なのは、友人の数や生涯を共にするパートナーの有無ではなく、人間関係の質であること。
第三に、良い人間関係は、身体のみならず、脳も守ってくれること。
75年に渡る研究では、定年退職後に最も幸せだった人々は、仕事仲間に代わる仲間を自ら進んで作った人だったといいます。
スピーチは最後にマーク・トウェインの言葉を引用して終わります。
"There isn't time, so brief is life, for bickerings, apologies, heartburnings, callings to account. There is only time for loving, and but an instant, so to speak, for that."
訳すると「人生は短い。口論したり、謝ったり、恨みをもったり、相手を責めたりしている時間は無い。ただ愛し合う時間があるだけ、それが一瞬に過ぎないとしても。」
という感じでしょうか。
良好な人間関係の維持が幸福につながるというのは何となくわかる気がしますが、健康にも影響するというのが面白いなと思いました。ホルモンの影響とかなんだろうか。
人間の悩みや社会のいざこざの多くは人間関係からきているように思われるところ、どうすれば良好な人間関係を築いていけるか、というのは、大事なテーマなように思われます。
個人的には、いつも誠実であること、コミュニケーションを厭わないこと、勇気をもつこと(拒絶されることを恐れないこと)、あたりかな、と。
簡単にはできないですし、一朝一夕にもできず、地道な積み重ねが必要ですね…。
自分の限られた貴重な時間を何に投資するかを考える時、良好な人間関係の維持を意識していこうと思います。
最後に余談ですが、この動画の中で、私たちは常に仕事に追い立てられている、というところで使われたスライドが以下。
やっぱり日本っていまだに働き過ぎのイメージなんでしょうね…。
Good lifeをおくる上で、働き方もよく考えないといけないですね。
【おススメ度:★★★★★】(英語学習への個人的おススメ度です!)
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【脚注に答えがあります】