【TED】「What's the connection between sleep and Alzheimer's disease?」睡眠とアルツハイマー病の関係とは?
[記事編集履歴:2020年12月31日最終更新]
価値のあるアイデアを世に広めていくこと(Ideas Worth Spreading)を使命としているTED。
今日も引き続き、脳科学者で睡眠に関する動画をTEDに多数投稿しているMatt Waker氏による2020年9月のスピーチのシリーズ(Sleeping with Science*1)から。
なお、本シリーズは全部で9つのスピーチで構成されており、今日の動画はその4番目のスピーチにあたります(1番目のスピーチの概要をまとめた記事はこちら、2番目はこちら、3番目はこちら、5番目はこちら、8番目はこちら。順番に見ればよかったのですが、順番になっていることに後から気が付きました…)。
『What's the connection between sleep and Alzheimer's disease?』睡眠とアルツハイマー病の関係とは?
<目次>
- 『What's the connection between sleep and Alzheimer's disease?』睡眠とアルツハイマー病の関係とは?
- 1.疫学的研究
- 2.最近の研究結果
- 3.研究結果の活用
約5分少々と短い動画ですので詳しくはぜひ観てみて頂ければと思いますが、in summary(要すれば)、睡眠とアルツハイマー病の関係は以下です。
1.疫学的研究
- アルツハイマー病とは認知症の一種。
- アルツハイマー病を発症すると、ベータアミロイドとタウタンパク質という2種類のタンパク質をコントロールできなくなることが分かってきている。
- 疫学的研究から、①平均睡眠時間が6時間未満の人は、年を取ってからベータアミロイドの蓄積が増える傾向にある、②不眠症と重度のいびきがある人は、アルツハイマー病を発症するリスクが高い、ということが知られている。
2.最近の研究結果
- 健康な人でもたった一晩睡眠不足になるだけで、ベータアミロイドが増加するということが判明した。
- 他方で、最近の研究で、脳自体に独自の自浄機能があり、これによりベータアミロイドが除去されることが分かった。
- この脳の自浄機能は、24時間ずっと同様に働いているわけではなく、深いノンレム睡眠の間に特によく作用する。
3.研究結果の活用
- 一般的に、年をとると睡眠時間が減ってきて、アルツハイマー病リスクはあがる。
- しかし、睡眠時間を伸ばしたり、中年期における睡眠の質を改善することができれば、アルツハイマー病を予防できるかもしれない。
- そうすれば、「病気のケア」から、「ヘルスケア」に変えることができるかもしれない。
・・・
アルツハイマー病になるとベータアミロイドが増えるのか、ベータアミロイドが多いからアルツハイマー病になるのか、がスピーチからはちょっと理解しきれず、ベータアミロイドを減らせばアルツハイマー病リスクが減るものなのか、わかりませんでした。
また、もう一つの原因とされるタウタンパク質はどうなんだろう、とか、もともと個人によって適切な睡眠時間は違う思われるがショートスリーパーはアルツハイマー病になりやすいのかな、とか気になりました。
ただともかく、適切な睡眠時間や質の向上によってアルツハイマー病を予防できるかもしれない、というのは夢がありますね。
どうやって時間や質を確保するかは、このシリーズの他のスピーチでも紹介されてましたが、カフェインやアルコールを控えたり、一定の時間に寝たり、といった対策が有効そうです。
本シリーズを見始めてから、午後のコーヒーはデカフェにするようにしていますが、ここ数日何となく眠りの質が上がったような気もします(気のせいかもしれないけど)。
【おススメ度:★★★★☆】(英語学習への個人的おススメ度です!)
<語彙力UPクイズ>
【脚注に答えがあります】
<復習クイズ>
英語の勉強は復習も大事。
今日は過去の語彙力UPクイズから以下出題です。
- bullion
- embankment
- toting
- behest
もしわからない表現がありましたら、答えは以下記事で!
someoneinthisworld.hatenablog.com